【審査が長引く“ギリギリ案件”で審査部は何をしているのか】
「時間がかかっている=ほぼ通る」という思い込みが危ない理由
福山・尾道・三原・府中・井原・笠岡エリアで住宅ローンを申し込んだ方から、 こんな声をよく聞きます。
- 「1週間以上連絡がないので、きっと前向きに見てもらえているはず」
- 「長くかかっているということは、ほぼ通るってことですよね?」
しかし、審査部の中身を知っていると、必ずしもそうとは言えません。 むしろ、「どちらに転んでもおかしくないギリギリ案件」だからこそ、時間がかかっているケースが非常に多いのです。
今回は、福山市近郊で多い“ギリギリライン”の審査について、 審査が長引いているあいだに、審査部の中で何が起きているのかを解説します。
「明らかにOKでもNGでもない」案件がいちばん時間がかかる
第1話でお伝えしたように、審査が早く終わるのは 「明らかにOK」か「明らかにNG」のどちらかです。
それに対して、次のようなケースが、いわゆるギリギリ案件です。
- 年収・勤続年数が社内基準ギリギリ
- カードローンやリボ払いはあるが、延滞はしていない
- 過去に軽い延滞はあるが、ここ1〜2年は改善している
- 返済比率は基準内だが、教育費や車のローンが重い
このような案件は、機械的な自動スコアリングでは 「ボーダーライン付近」に位置づけられます。 ここから先は、審査部の担当者が資料を読み込み、 「本当にこの人に35年貸して大丈夫か」を、時間をかけて判断していくことになります。
審査部では何が行われているのか:3つのチェックポイント
ギリギリ案件が審査部に回ると、担当者は次のような点を重点的にチェックします。
1. 収入と家計の“実質的な余裕”はあるか
書類上の返済比率が基準内でも、 「実際の生活費や教育費を考えたら厳しくないか」という視点で見直します。
- 家族構成(子どもの人数と年齢)
- 車の台数とローン状況
- 保険・通信費・学費などの固定費
ここで、「数字上はギリギリ黒字だが、実質はかなり苦しい」と判断されると、 マイナス評価になりやすくなります。
2. 借金の“増え方”と“整理する意思”は見えるか
多重債務まではいかないものの、 カードローンやリボ払いがある人は少なくありません。
審査部が注目しているのは、単に残高の多さではなく、 「この数年で借金がどう増え、どう減ってきたか」です。
- 毎年少しずつ増え続けているのか
- 一度増えたが、ここ2〜3年で計画的に減らしてきているのか
- おまとめローンや繰上返済など、整理する動きが見えるか
「増えっぱなし」なのか、 「増えたが、きちんと減らす方向に動いている」のかで評価は大きく変わります。
3. 将来のリスクに耐えられる“ストーリー”があるか
ギリギリ案件ほど、審査部は 「この先、教育費や車の買い替えが重なったときに本当に払っていけるか」 を気にします。
そこで、担当者は次のような点もチェックします。
- 共働きかどうか・配偶者の雇用形態
- 両親や親族の支援が期待できそうか
- 今後の昇給見込みや、職種としての安定性
これらを総合して、「多少のマイナス要素があっても、長期的には返していけるだろうか」 という“ストーリー”が描けるかどうかが、可決・否決を分けることになります。
あなたの審査は、いま“ギリギリ案件”として回っているかもしれない
審査が長引いているということは、まだ勝負がついていないということでもあります。 このタイミングで、家計の補足説明や借金整理の方針をきちんと伝えられるかどうかで、 結果が変わることも少なくありません。
審査が長引くときに、やってはいけない3つのこと
審査時間が長くなると、不安からつい次のような行動に出てしまう方がいます。
- 結果が出る前に、別の銀行へ同時に申込みをしてしまう
- 不安を紛らわせるために、新たな借入やクレジットを増やしてしまう
- 住宅会社や営業マンだけに任せ、自分では何も確認しない
これらはすべて、審査にとってマイナスに働く可能性が高い行動です。
特に、「結果が出る前に別の銀行へ申込み」をしてしまうと、 信用情報上は短期間に複数申込みをしている人として映り、 いわゆる申込みブラックの状態に近づいてしまいます。
審査が長引いているときこそ、やるべき“攻めの一手”
ただ待つだけでなく、次のような動きを取ることで、 審査部の印象をプラスに変えられることがあります。
- 通帳の動きや家計の状況を整理し、「こう改善中です」という資料を用意する
- 借金の整理方針(完済・おまとめ・解約予定など)を明確にしておく
- 住宅ローン専門の第三者を通じて、審査部が知りたい情報を補足してもらう
審査部も人間ですから、「この人は本気で立て直そうとしている」と伝われば、 同じギリギリ案件でも、前向きに検討しようという気持ちになりやすくなります。
“ギリギリ案件”を少しでも可決側に寄せるために
福山住宅ローン審査対策相談室では、 あなたの通帳・借入状況・家計の内容を踏まえて、 「審査部が欲しがっている説明・資料は何か」を一緒に整理します。
審査が長引いて不安な方こそ、結果が出る前の一手が重要です。 いまの状況を教えていただければ、どこまで攻められるかを正直にお伝えします。
次回予告:多重債務・おまとめ住宅ローンの場合は、さらに時間がかかる
今回は、主に「ギリギリだけど、まだ一般的な住宅ローンの範囲」での話でした。 次回第3話では、多重債務やおまとめ住宅ローンを絡めた案件になると、 なぜさらに審査が長引くのか、その裏側を解説します。

